RJNKの日記

いろいろ興味のあることを書いています。

維新の会、悲願の都構想なるか

松井一郎大阪府知事と、吉村洋文大阪市長が、
サプライズ的に辞職の意向を示しました。

都構想の住民投票は、参議院議員通常選挙までに
することになっているので、この辞職は、
公明党に向けたメッセージでしょう。
住民投票に協力しないと、
参議院選挙でひどいぞ、ということでしょうね。

でも、ネットの意見は、そこまで公明党
圧力をかけて住民投票しても、
前回と同じ結果に終わるのでは…という声も
ありますね。

つまり、この辞職示唆は、公明党に対する
住民投票賛成へのメッセージになっても、
大阪市民に対するメッセージには
なっていないんですよね。

結局、政令指定都市の廃止が
あまりに大博打すぎて怖い、
イギリスのEU離脱のようになったら
どうするんだ、という声も強いです。

私だって、怖いです。
この前、Facebookで、特別区の本質は
営団政策と並んで、昭和時代の「天領」政策、
府が一丸となる政策であって、
特別区には、お小遣い以上の物を渡すべきでないし、
区長の公選制さえ不要である。
ここまでやって、意味があると書きました。

鹿児島市政令指定都市の例をあげて、
中核市でさえ二重行政の良し悪しがあり、
市議が区単位で選ばれる政令指定都市は、
市全体の利益を考える市議が誕生しにくい、
多くの問題を抱えた制度だとも書きました。

結論として、鹿児島市の場合、特別区になって、
都市計画は県に一元化したほうが本当はいいんだ、
私は、そう結論づけました。

ただ、維新の会の特別区が、
私が望ましく考える、ある意味では「村>区」という、
ほとんど自治権のない区を想定しているかは、
正直、疑わしいんですけどね。
大阪市民も、そこを突き詰めてほしい所でしょう。

それに、鹿児島市大阪市は、
東京都とは、また違う部分があります。

それは、人口が府県の35%程度であるということです。
首長が区外への利潤誘導を重視し、区外の有権者
指示を得た場合、最も重視すべき区部より、
周辺部を重視する首長が生まれることは大きなリスクです。
特に、大阪府の場合、政令指定都市である堺市があります。

大阪市鹿児島市特別区化した場合、
周辺の自治体も府県の権限で特別区化する手もある。
鹿児島なら、日置、薩摩川内、姶良、霧島、垂水、鹿屋。
大阪なら、茨木・高槻から東大阪・八尾、泉佐野に至るまで。
特に大阪は、堺市特別区化したい。
ただ主に予算配分するのは結局、中心部でないと、
そんなものは都市計画として体をなさない訳です。
しかし人口的に見れば、状況は変わらない。
かえって、特別区化された周辺部の反発も予想される。
府県に一元化することで、知事や府県庁がどう変わるか?
これは、やってみないとわからない部分がどうしてもあります。
アドバンテージとリスクを同時に抱える手段だと思います。
常識的には東京のように機能すると考えますが、
周辺部我田引水の知事が誕生すれば、大惨事です。

おそらく大阪市民は、そんなことはとうに考えている。
むしろ、鹿児島市など、他の都市、一定レベル以上で、
かつ県庁所在地集中型の県民に考えてほしいですけどね。

そうすると、大阪都構想の本質も見えてくると思います。
私は、都構想、そんなに悪くないと思いますけどね。